カテゴリ:81・佗心通のエントリー一覧
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正法眼蔵 佗心通 22
大証国師と大耳三蔵との問答に関連して道元禅師の主張は続きます。そこでとりあえず自分(道元)は質問してみたい。「他人の気持ちがわかるという神秘的な能力を取り上げて一所懸命努力する方がいいのか、自分自身の気持ちがわかるという神秘的な能力を取り上げて一所懸命それを得たいと努力する方がいいのか、どちらがいいのか早く返答してみよ、早く返答してみよ」と。その答えがどうであるかという事はとりあえず棚上げするとして...
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正法眼蔵 佗心通 21
大証国師と大耳三蔵との問答に関連して道元禅師の主張は続きます。大証国師の最初の質問に対して大耳三蔵は「大証国師は中国全体の師匠であるにもかかわらず、ことさら西の方の川に行かれて船の競漕を見ておられるのですか」と言った。大耳三蔵がこのように言ったのに対して大証国師は決して「三蔵、お前は確かに拙僧の所在を知った」と言って認めることはせず、繰り返し三回同じような質問をしただけである。この基本的な原則がわ...
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正法眼蔵 佗心通 20
大証国師と大耳三蔵との問答に関連して道元禅師の主張は続きます。大耳三蔵が大証国師の問答を参考にして、大耳三蔵には大証国師の心の所在が分からなかったということを証拠に取り上げて、仏道を理屈だけで勉教している人々や環境に頼って仏道を勉強している人々は、仏道の真実を得られた方々の境地がわからないという基本原則を明瞭にはっきりと承知すべきである。大証国師がなぜ大耳三蔵を叱ったか、その基本的な考え方をはっき...
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正法眼蔵 佗心通 19
大証国師と大耳三蔵との問答に関連して、五人の祖師方がいずれも、大証国師がどういう方であるか分かっていなかったと道元禅師がまた別の立場から述べられます。この五人の仏道修行における先輩方はいずれも大証国師がどういう方であったかわかっていなかった。大証国師はあらゆる時代を通じての永遠の意味を持った真実を得られた方であり、全世界を通じての真実に到達した人であり、正法眼蔵を解明しそれを正しく受け継いでおり、...
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正法眼蔵 佗心通 18
次に道元禅師は雪竇重顕禅師の言葉について批評されます。雪竇重顕禅師言う玄沙師備禅師は大耳三蔵は三回とも大証国師の心がどこにあるのか分からなかったのではないかという見方をしていた。さすが玄沙師備禅師の見方は優れている。その態度には敗けた敗けた。玄沙師備禅師が大証国師と大耳三蔵の問答に関連してさらに言うには「大耳三蔵は三回とも大証国師の心がどこにあるのか分からなかったのではないか」と。その言葉は当然言...