カテゴリ:14・法華転法華のエントリー一覧
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正法眼蔵 法華転法華 41
「心悟れば法華を転ず」について道元禅師の注釈は続きます。大鑑慧能禅師が「心迷えば法華に転ぜられ、心悟れば法華を転ず、究尽すること能く是の如くなれば」と言われた。ここで言われている事は心が迷っていても、心が悟ってもそう大した事はない。心が迷っていれば傍がうまくやってくれるし、自分がしっかりした時には自分で積極的に動きが出来るけれども、結局は宇宙が動かしてくれると言う事でもある。迷っても悟ってもそう大...
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正法眼蔵 法華転法華 40
「心悟れば法華を転ず」について道元禅師の注釈は続きます。この我々が住んでいる宇宙は、無限の過去から無限の未来に至るまで常に変わらぬ素晴らしい世界である。昼であろうと、夜であろうと、常に変わらぬ素晴らしい働きを示し続けて生き生きとした活躍を遂げている。我々自身においても、自分の体、自分の心を使って、ある場合には一所懸命努力する。ある場合にはすっかり悲観してしまって弱々しくなるというような様々の状態が...
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正法眼蔵 法華転法華 39
「心悟れば法華を転ず」について道元禅師の注釈は続きます。中国に法華経が伝承され「法華経」として読まれて以来数百年の間、様々な注釈書を作る人々がいろいろな時代にたくさん出た。この「妙法蓮華経」によって、優れた徳をそなえた僧侶としての生き方を体得した人もある。中国の第六祖である大鑑慧能禅師は法華転(宇宙が人間を動かしていく))という受け身の面と転法華を(宇宙を人間が動かしていく)と言う積極的な面と両方の...
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正法眼蔵 法華転法華 38
「心悟れば法華を転ず」について道元禅師の注釈は続きます。釈尊が亡くなられてから四、五百年後に小乗仏教に対して大乗仏教が説かれた。「妙法蓮華経」も大乗仏教が説かれた時代に生まれた経典である。経典の中にも「今日、釈尊が大乗仏教を説く」と書かれていて、その様なあり方で宇宙の実体に触れていくいき方があるのである。このように宇宙というものは様々の形で活躍いるのであるけれども、現に宇宙がこの様に活躍している事...
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正法眼蔵 法華転法華 37
「心悟れば法華を転ず」について道元禅師の注釈は続きます。釈尊の教団において釈尊に危害を加えようとした菩提達多と言う人の行動も宇宙の生き生きとした一つの活動である。釈尊が法華(素晴らしい宇宙)を説かれようとした時に「自分達はもう悟っているから結構です」と言って退席して行った人々がいたと伝えられているけれども、そういう生き方でこの宇宙における活躍を示した例もある。手を合わせて真実を待望してじっと待つと言...